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黒澤明 『醜聞(スキャンダル)』 #10

戦後、言論の自由の名のもとに、俗悪なスキャンダルを垂れ流すマスコミの傾向を批判した、先進的な作品。

今でこそありきたりのテーマですが、この時代にいち早く言論の暴力を杞憂し、メッセージを発する辺りは、やはり黒澤監督の世相を見据える洞察眼は鋭いと言わざるをえません。

そういった社会風刺と共に、悪徳弁護士(志村喬)の姿を温かい眼で捉えた人間ドラマも描かれており、作品がより重厚になっていると思います。

しかし黒澤監督は後に、「醜聞という映画は甘すぎた」と語っています。確かに今となってはスキャンダル訴訟など既に大衆の感覚が麻痺してしまう程、報道は暴走しすぎてしまっている。この問題を初期に提示した時点で、作品を通してもっと徹底的に闘えばよかった、という監督の悔恨の念はわかるような気がします。

またこの映画のシナリオ作りでは、タイトルの社会的テーマとは別に、弁護士の物語を書いているうち、まるで生き物のように筆が動いた、との事。

そう、映画監督はただの批評家ではない

醜聞は、社会派映画という枠組みを越えた、映画作家によって描かれた表現作品だと捉えるべきなのでしょう。

醜聞

 醜聞(スキャンダル)』 1950(昭和25)年 105分
  【脚本】黒澤 明、菊島隆三 【撮影】生方敏夫 【音楽】早坂文雄
  【出演】三船敏郎、志村 喬、山口淑子 他

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