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黒澤明 『まあだだよ』 #30

黒澤明 監督の作品は、多くの大傑作と共に、個人的に不可解な作品もいくつかあります。
例えば『虎の尾を踏む男達』とか『どん底』とか『白痴』とか...。それらは古典芸能や文学的表現を理解し得ない、私自身の見識不足によるものでありました。

しかし、この最後の作品に関しては、そうしたものとはちょっと違う不可解さでありまして...

これだけの豪華俳優を集めて、大根役者のように大げさに不自然に演じさせた意味?。
※香川京子さんは、ひじょうに慎ましく自然で良かった。

主人公の主人公の内田 百聞(ひゃっけん)がなぜこれだけ教え子に慕われるようになったのか?
その辺のプロセスの描き込みがないので、全く共感できない。

黒澤監督自身は客観的にこの作品をどうとらえたのだろう?。
この作品で描いてる大人のお祭り的ユーモア(?)が、観客に受ける(共鳴する)と思ったのだろうか。

...等々、つっこみどころ満載の作品なんですね。

時に「お〜っ」と感嘆させられる映像美も魅せてくれるし、黒澤監督らしいヒューマニズムも盛り込まれてはいます。しかし、映画界の巨星たる監督が最後に到達した表現作品であるとは、残念ながら思えません。

もしかしたら、内田百聞を自身の姿として投影させた、自虐的表現なのか?と言う感想すら抱いてしまうのです。

まだ次の映画化に意欲的で準備を進めていた、というその途上で黒澤監督は逝去されました。佳作ばかり創って満足するような監督ではなかった!?。何より作品を通して、生き様を示そうとした黒澤監督。

最後に残したのは、巨匠として成熟したものではなく、純粋な自身へ回帰しながら描いた書生的な作品となりました。黒澤監督らしい遺作といえるかもしれません。

まあだだよ

 まあだだよ 1993(平成5年) 134分
  【脚本】黒澤 明 【撮影】斎藤孝雄、上田正治 【音楽】池辺晋一郎
  【出演】松村達雄、香川京子、井川比佐志、所ジョージ、油井昌由樹 他


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